全日本学生馬術大会2024 大会報告

10月31日(木)~11月4日(月)8年振りに馬事公苑にて全日本学生馬術大会2024が開催されました。期間中は、山崎部長、松岡・竹村副部長、大勢のOBの方、部員の親御さま関係者の方が応援に駆けつけていただき、ありがとうございました。また、LIVE中継などで応援いただいた全国の皆さまもありがとうございました。

成績概要は下記のとおりですが、詳細の成績は別添でご確認ください。

 

賞典障害馬術競技 (団体)3位 (個人)優勝 福岡ゆきは&龍駕Ⅱ

賞典馬場馬術競技 (団体)2位 (個人)3位 稲葉柚月&龍洛 4位 田原まや&龍統 10位 坂中蓮実&龍景

賞典総合馬術競技 (団体)11位(龍戟:馬場失権、龍弾:障害落馬失権で団体組めず)

三種目総合成績   3位

MD障害      10位:渡邉駿治          

 

賞典障害は創部初の個人優勝が福岡ゆきは選手と龍駕Ⅱで達成できました。多くの皆さんがご存じの名障害馬龍駕に因んで命名した龍駕Ⅱ。そのポテンシャルを1回生の福岡選手が存分に発揮してくれました。1走目・2走目・ジャンプオフとも減点0、オール満点は1頭のみでした。残りの3頭も2走とも頑張ってくれました。今年入厩した龍麟&稲葉柚月選手(1回生)も初日は満点でゴールし、龍晨&中本諒選手(2回生)は故障明けでほぼ運動が出来ない中、しっかりゴールしました。龍希&佐藤天太郎選手(1回生)も予選では失権でしたが2走ともいい飛び付きで走行しました。価値ある団体3位で次年度に期待を抱かせる内容でした。

 

賞典馬場は残念ながら団体三連覇を僅差で逃しました。要因はいくつかありますが、龍景が大会直前に自厩舎で故障を発症しました。老朽馬房で床は凸凹で立ち上る際に痛めたようです。ぎりぎりまで出場が危ぶまれ、全くと言っていいほど運動が出来ずぶっつけ本番でした。そんな状態でも9位で決勝に残ったのは4回生坂中蓮実選手と龍景の実力です。龍洛は1回生が騎乗しましたが、演技最後に大きなミスが出て大幅な減点がありました。そんな中、エース龍統&田原まや選手(4回生)はさすがの演技で高得点を出してくれました。個人戦でも経験不足によるミスが出たり、演技中に馬が暴れたりなどトラブルがある中、3位・4位を確保しました。次年度は馬の健康管理をしたうえで、しっかり準備をして必ず団体優勝を取り返したいと思います。なお、4年間田原まや選手とのコンビで活躍した龍統は今大会が立命館での引退試合となります。

 

賞典総合は初めてのクロスカントリーコースで、事前の馴致練習も出来ず不安でした。早めに入厩し、少しでも環境に慣らしたかいがあって、雨でぬかるんだ地面でも無事にクロスカントリーのゴールが切れました。馬場・クロスカントリー終了時点で団体3位に付けていましたが、最終日の障害で好調だった龍弾が最後の障害で止まり落馬失権、関西予選優勝馬の龍蘭は選手がコースを忘れるという信じられないミスもありました。また初日の馬場で龍戟が歩様の乱れで演技にストップが掛かりました。その後、龍弾が失権したため3頭での団体が組めなくなりました。最終日までいい位置に付けていただけに非常に残念な結果ですが、これが現状の実力だと受け止めます。次年度は余力審査も余裕を持ってクリアできるタフな総合チームを作りたいと思います。

 

賞典総合で団体が組めなくなったので、三種目総合成績はあきらめていたのですが、結果は3位に入賞でした。今年の目標のひとつは障害・馬場・総合馬術競技全て3位までに入賞することでした。あと一歩のところまでは来ていると思うので、次年度は確実に3種目で表彰台に立ち、三種目総合成績でも優勝争いに食い込みたいと思います。

 

今回は10月23日から馬事公苑に馬場の自馬講習会参加する形で馬場馬・総合馬8頭が入厩し、5頭の障害馬は麻布大馬術部厩舎に入厩させてもらうイレギュラーな対応となりました。そのため選手によっては馬事公苑と麻布大を行き来するなど、慣れない土地で苦労を掛けました。また滞在中のホテルも馬事公苑から離れた場所でしか確保出来ませんでした。人馬の安全確保のため、馬の馴致を考慮した諸施策を部員と相談して実施しましたが、その結果についてはよく精査して今後の対応に活かしたいと思います。また、この大会をもって1回生から活躍してくれた田原まや・坂中蓮実両部員が引退となります。次年度に向けては、また新たな体制を構築し人馬を育成していきます。2025年度の新入部員も含めて競技面のみならず、馬の飼育管理・部の運営など幅広い面で強固で厚みのある馬術部を目指していきます。OBOG会の皆さまにおかれましては、これまで以上のご支援ご協力を賜りたいと願っております。

引き続き、よろしくお願いいたします。

 

 

監督 阿部 憲二